息子の人生の舵をとっていたのは。

 息子の塾の組分けテストの結果が発表になった。残念ながら、テストの結果はよろしくない。我が家の息子は一番下のクラスに落ちることになった。母親としては緊急事態だ。夏期講習の間一生懸命頑張って(いや、彼は若干怠けていたけれど)いたにも関わらず、ランクダウン。今後どうしたらいいのか。どうやって今の状況を立て直そう。塾をいっそやめて個別の先生に全振りするのもありかもしれない。などなど、テストの結果を見た途端私の頭の中は対策を考えてフル稼働だ。息子のために、あーでもないこーでもないといつものように考えていた時、突如として気がついた。「あれ、これって私が考えることかしら・・・・?」と。

 息子にとって(親にとって)困った状況になったとき、今までもずっと、当たり前のように対策を考えてきた。成績が伸びなかったら勉強方法の改善について考えたし、個別指導の先生を探して勉強を見てもらうよう算段をつけた。日々のスケジュール管理から勉強の直しまで、細かな所までサポートしてきたつもりだけれど、果たしてそこに彼の意志はあったのだろうか?もちろんクラスが下がって悔しがってはいたけれど、クラスダウンの現状を受けて「じゃあどうしよう?」と考えるのは本来彼の役目のはずだ。「もっと勉強しなきゃ」と思うのか「もうやりたくない」と思うのか。彼が自分なりに感じて考えて行動するのが本来の筋。でも、私は「心配」という名の下、いつの間にか彼が経験すべきことを奪っていた。そのことに気がついて、自分の言動に愕然としてしまった。

 私が心配してなんとかしようとあれこれ動けば動くほど、そこに息子の意思は介在しなくなる。息子の中学受験が、いつのまにか私の受験になってしまっている。彼の領域に私が入り込みすぎていたのだ。小学生であっても、自分がやりたいかやりたくないかの判断はもう着く年頃だ。私がすべきことは、あれこれ心配して先回りして道を整えることではなく、彼が何を選択するのかを見守り、その選択を尊重することなのだろう。

 今日ヨガの先生のもとに伺った際、先生から「子供は、親の顔色をとても窺うし、親に喜んでもらいたい。親の期待に応えたいと思うものよ」と言われた。だからこそ、苦しくても本音を言わないし、親をがっかりさせたくなくて何も言えないのだと。もし、息子がそんな風に感じているのなら、今の私に出来ることは何だろう。そう考えてみると、やはり「待つこと」のように思える。すぐに何とかしようとするのではなく、息子の中に意志が芽生えるのを待つ。それが出来るように、私自身も焦らずに立ち止まって、今の状況を見渡してみたい。



















「Le jardin secret」

旦那さんやお子さんとの関係が今よりもっと良くなったら、どんな生活が待っているでしょう? ご主人から、いつも感謝されて大切に愛される毎日、親子で笑顔でおしゃべりしながら楽しく過ごす毎日。そんな日々は、あなたの心の中の「受け取り方」のフィルタをちょっと変えるだけで実現していきます。「家族からのたくさんの愛情や感謝をしっかり受け取れるあなた」になるための、ちょっとした秘訣をご紹介していきます。

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