脱・個人起業家的文章①

 文章力は、落ちる。文章は、しばらく書かないと書けなくなる。それがここ1年半ほど、ブログから遠ざかっていた私の実感だ。PTAの副会長をしているので、日々の資料作成やメールやラインでのやり取りで、他者を意識した文章を書く機会はたくさんあった。メールでのやり取りの力などはここ1年で向上したと思う。毎日日記を書いているので、自分の内面を文字を通じて表現する習慣は続いている。ただ、久しぶりにブログを書こうとこうしてアプリを立ち上げてみると、何を書いていいのかわからない。以前はすっと書き出すことのできた文章が、なかなか出てこない。ブログに書きたいテーマも出てこなくなった。自分の日常を表す文章を書くための、私の脳内の文章作成回路がところどころ断絶している。そんな感覚だ。でも、その感覚は実は喜ばしいことでもある。それは、私の中にガッシリと根を下ろしていたアメブロ風の個人起業家的文章パターンからの脱却を意味するからだ。

 そもそも、自分の思考を言語化するために始めたブログは、子育てで中断したりはしたものの、8年位常に私の生活の中に存在していた。そのうち5年位はセラピストとして起業していたため、毎日のように文章を書いていたし、文章の書き方やコピーライティングの勉強もした。しかし、成功を目指して、勉強して文章を書けば書くほど、自分らしい文章ではなく、ブログを使った個人起業家らしい文章になっていったように思う。パターン化された、誰かの反応をもらうため・申し込みをもらうための文章。書きたいことを書いているようで、常に自分を売り込もうとしている姿勢が端々に現れていた。起業をやめてからのここ2年も、過去のアメブロでの文章表現に無意識に縛られ、気がつけばコピーライティング要素満載の文章。もう起業をしていないのだから、もっと自由に書きたいことを書いていいはずなのに、どうにも書きたいことが書けない。何を書いたらいいのかわからない。私が本当に書きたい文章とは何なのか。ブログの記事を書いては消して、という時期が続いた。

 自分が本当に書きたい文章を書けるようになるために、私は昨年(2022年)の春頃から、ブログと距離を置くことにした。染み付いてしまったアメブロ的文章習慣をリセットするには、ブログを書くことから遠ざかるしかないと考えたからだ。今の自分の感性にあった文章を書きたいと思える欲求がでてくるまで、自分が書きたい文章の方向性が見えてくるまで、あえてブログを書こうとしない。インスタやツイッターのアカウントも持っていたけれど、ピタリとアプリを開かなくなった。時折、思い出したように旅行や映画について書くこともあったけれど、継続してブログを書く気持ちは起きない。なかなか気持ちが動かない自分に不安になるときもあったけれど、心が動かない以上焦っても仕方がない。むしろ、ここで「書かない自分」に焦って、形だけの文章を書いたら元の木阿弥。私の心が動くまで、方向性が見えるまで、ゆっくりゆっくり待った。


「Le jardin secret」

旦那さんやお子さんとの関係が今よりもっと良くなったら、どんな生活が待っているでしょう? ご主人から、いつも感謝されて大切に愛される毎日、親子で笑顔でおしゃべりしながら楽しく過ごす毎日。そんな日々は、あなたの心の中の「受け取り方」のフィルタをちょっと変えるだけで実現していきます。「家族からのたくさんの愛情や感謝をしっかり受け取れるあなた」になるための、ちょっとした秘訣をご紹介していきます。

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